法人を設立すると、これまですべて自分に入ってきたお金は、会社と役員報酬に分けられます。
役員報酬以外に余った売上は、会社の資金となるのです。
しかし、なかには「なぜ会社にお金を残しておかなければいけないのか」「入ってきた額を全部自分で使いたい」と考える人もいるかもしれません。
そこで今回は、会社にお金を残すメリットについて解説します。
会社のお金は自由に使えない
前提として、会社に残したお金は、一人社長であっても自由に使えません。
なぜなら、会社のお金はあくまで会社のものだからです。
法律上では、経営者と法人は別人格と定義されているので、一人社長であっても、経営者のお金ではありません。
会社のお金が使えるのは、あくまで事業に関連するものだけです。
社長が自由に使えるのは、あくまで役員報酬で定められた金額だけになります。
会社にお金を残す2つのメリット
会社にお金を残すメリットは、以下の2つです。
- 社会的信頼度の向上
- 会社の危機を乗り越えられる
今後、会社を大きくしていこうと考えているのであれば、会社にお金は残しておくべきです。
なぜそれぞれのメリットが得られるのかについて、以下で解説します。
社会的信頼度の向上
会社にお金を残しておくと、金融機関や企業からの信頼が高まります。
単純に、自己資本金が少ない会社と自己資本金が多い会社で比べたらどうでしょうか。
自己資本金が少なく毎月火の車状態になっている会社と、自己資本金が多く毎月安定している会社であれば、当然後者の方が安心して取引できます。
金融機関の観点から言えば、会社の財務体質が強化できるために、融資を受ける際に有利になります。
会社の危機を乗り越えられる
会社にお金を残しておくと、会社の危機を乗り越えられるようになります。
昨今では、コロナウイルスによる売上の低下に悩んだ企業も多いのではないでしょうか。
しかし、会社にお金が残っていれば、一時的に売上が下がっても、社員への給料を支払えます。
もし会社にお金を残していない場合は、一時的でも売上が下がれば、死活問題になってしまうでしょう。
その他、何かしらの原因で売上が落ちた場合でも、会社にお金を残しておけば、数カ月は持ちこたえられます。
会社にお金を残すデメリット
会社にお金を残すデメリットとしては、経営者の自由なお金が減ることです。
たとえば、100万円の売上があったとしても、役員報酬が30万円であれば、自由に使えるのは30万円のみ。
70万円は会社のお金になるので、プライベートなお金として使うことはできません。
また、もし生活費が足りなくなった場合は、役員貸付金として会社に借金をする形になります。
役員貸付金は融資を受ける際にも不利になるため、おすすめはしません。
ただし、いずれも役員報酬を適切に考えておけば生じないデメリットです。
法人成をしたら会社にお金は残すべき
法人化をするなら、会社にお金は残しておくべきです。
個人事業主やフリーランスから法人成した場合は「自由に使えるお金がなくなってしまう」と感じるかもしれませんが、決してデメリットではありません。
会社を大きくする上で、必要な資金になります。
ただし、とくに会社を大きくすることは考えていなくて、自分の自由に使いたいという場合は、法人化自体を考え直した方が良いでしょう。
自身の生活や将来を考えた上で、法人化を検討してください。
また、会社にお金を残すなら、固定の経費を削ることも考えておきましょう。
たとえば、オフィスです。
賃貸オフィスは毎月の家賃や初期費用がかかるため、会社にお金を残したくても残せなくなる可能性があります。
そこでおすすめなのが、バーチャルオフィスやレンタルオフィスです。
弊社では、都内一等地に格安のオフィスを用意しております。
少しでも会社に多くお金を残そうと考えているのであれば、ぜひご活用ください。
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住所 | 港区青山・港区赤坂・港区麻布・渋谷区渋谷・西新宿 | 港区青山・港区麻布・渋谷区渋谷・千代田区飯田橋・西新宿 |
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