個人事業主として企業をする際、開業届を提出しなければいけません。
そのときに決めておきたいのが「屋号」です。
しかし「そもそも屋号って何?どういうものなの?」という方もいるでしょう。
そこで今回は、個人事業主の屋号について解説します。
個人事業主の屋号とは
個人事業主の屋号とは、自身の事業を伝えるための名称です。
たとえば「〇〇塾」や「オフィス〇〇」のような形で使われます。
このように考えると、社名と思うかもしれませんが、厳密には社名とは異なります。
あくまで屋号は屋号なので「社名が〇〇です」と伝えると誤解させてしまうので注意してください。
屋号は必須?
屋号は、必須ではありません。
屋号をつけない場合、自身の名前を使えます。
また、屋号をつけるかつけないかは自身の自由です。
とくべつ必要ないと思うなら、そのまま名前で活動するのも良いでしょう。
屋号は簡単に変更できる
屋号は、簡単に変更できます。
事業届を提出してから、屋号を変更したいと考える方もいるでしょう。
その場合は、確定申告の際に新しい屋号を記入するだけで変更可能です。
特別な書類を提出する必要はありません。
屋号と商号の違い
商号とは、法人格の会社名を示すものです。
比較的自由度の高い屋号とは異なり、商号は、会社設立時に必ず定めなければいけません。
また、屋号とは異なり、商号の付け方には、多くのルールがあります。
会社設立の際には、商号のつけかたに関しても調べておきましょう。
個人事業主が屋号をつけるメリット
個人事業主として起業するのであれば、屋号を付けておいた方が良いです。
主なメリットは3つ。
- 事業内容がわかりやすい
- インターネット検索で見つけてもらいやすい
- 屋号の銀行口座を作れる
それぞれのメリットについて、以下で解説します。
事業内容がわかりやすい
屋号を決めておくと、自身の事業を屋号で伝えられます。
屋号を決めないと、名前になってしまうため、自身の口からどんな事業か説明しなければいけません。
しかし、たとえば屋号が「〇〇デザイン」や「〇〇アカデミー」であれば、屋号を見ただけでどんな事業を行っているのかわかります。
営業する際にも相手に伝わりやすい方がメリットになるので、屋号はつけておいた方が良いでしょう。
インターネット検索で見つけてもらいやすい
屋号を決めて、公式サイトなどを作成した場合、インターネットで検索しやすいメリットがあります。
たとえば、個人名で仕事をしていた場合、検索した際に、同姓同名の方や自身のプライベートなSNSも見られてしまうでしょう。
さまざまな情報が混じってしまうため、あなたの事業がどんなものかわかりにくいです。
しかし、屋号で検索してもらえれば、すぐに公式サイトを発見してもらえます。
昨今取引前に会社名を調べる方も多いので、屋号をつけておいた方が取引先の手間を減らせるでしょう。
屋号の銀行口座を作れる
屋号をつけておくと、屋号+個人名の銀行口座を開設できます。
ゆうちょ銀行の場合ならば、屋号のみでの口座開設も可能です。
事業用とプライベートの口座を分けたい場合には、屋号の口座があった方が管理しやすくなるでしょう。
とくに、今後事業を拡大していきたい方は、屋号での口座開設をおすすめします。
屋号に関するよくある質問
屋号に関するよくある質問について回答していきます。
- 屋号として使って良い文字は?
- つけてはいけない名前はある?
それぞれの疑問についてみていきましょう。
屋号として使って良い文字は?
屋号として使ってはいけない文字はありません。
アルファベットや数字を混ぜても問題ないです。
ただし、あまりにも複雑な言葉にすると、単純に覚えてもらいにくくなるので注意しましょう。
つけてはいけない名前はある?
比較的屋号は自由に決められますが、一点だけつけてはいけない名前があります。
会社だと誤解されるような名前です。
たとえば「〇〇社」や「〇〇法人」というような名前はつけられません。
これは、会社法第7条において「会社でない者はその名称又は商号中に、会社であると 誤認されるおそれのある文字を用いてはならない」と定められています。
個人事業主として起業の準備を固めておきましょう
これから個人事業主として起業される方は、慎重に屋号を考えておきましょう。
屋号を決めるメリットはありますが、デメリットはありません。
つけておいて損はしないので、ぜひ今回の記事を参考に屋号をつけておきましょう。
また、個人事業主として起業するのであれば、オフィス住所も検討してみてください。
自宅をオフィスとすることも可能ですが、バーチャルオフィスを使えば、一等地のオフィス住所を持てます。
バーチャルオフィスに関してのご相談は、お気軽にご連絡ください。